ガソリンエンジンの仕組み エンジン編 その2

前回はガソリンエンジンは吸入、圧縮、燃焼、排気の4つの工程を永遠と繰り返し、動力を作っていることを記事にしました。



では、その工程を行っている部品は一体何なのか、大まかに見ていこうと思います。

・シリンダーとピストン

シリンダーと呼ばれる円形の筒の中にピストンと呼ばれる部品が入っており、シリンダーの中でガソリンと空気を混ぜた混合物を爆発させてピストンに動力を伝えます。爆発させる為の空間の事を「燃焼室」と呼ばれています。

ピストンが上下に動く際にシリンダとの隙間は限りなく少なくする必要があります。

その為、ピストンの回りにはピストンリングという軸受がはめられています。

これが劣化すると、爆発した際に隙間から燃焼ガスが出て行く現象が起きることがあります。

気密を保つために重要な部品です。

・コンロッド

前述したピストンからの「直進運動」を「回転運動」に変換するための部品です。

ピストンと連結されています。

1分間に何千回と回転する為、軽量・剛性・熱耐性が求められる部品です。

コンロッドとクランクシャフトとの連結部分には、トリメタルという部品が付いており、初期なじみを良くするために用いられています。

基本的にどの自動車もコンロッドの形はほぼ同じです。

・クランクシャフト

コンロッドによって変換されたエネルギーを元に高速回転する部品で、往復運動を回転力に変えるための軸となります。

1つの自動車のエンジンに必ず1つ付いています。

この部品は名称をよく聞く方も多いと思います。

クランクシャフトは重要な部品で、この部品からいろいろなパーツを経由してタイヤへと動力を伝えます。

ちなみに、エンジンの回転数と言うのは、この部品の回転数の事を指すそうです。



その他にも、吸気バルブなど、たくさんの部品が使われていますが、今回はざっくり代表的な部品だけを取り上げました。

・どんなエンジンがある?

1.レシプロエンジン

今まで2つの記事で書いてきたエンジンは基本的にこのエンジンになります。

現代の車とバイクのほとんどがこのエンジンとなっています。

2.ロータリーエンジン

聞いたことある方も多いのではないでしょうか。

現在日本ではマツダのみが使っているエンジンです。

仕組みがレシプロエンジンとは異なり、簡単に書くと、

ガソリンが燃焼することによりローター(レシプロエンジンで言うところのシリンダー)と呼ばれる部品が回転します。

歯車を介してエキセントリックシャフト(レシプロエンジンで言うところのクランクシャフト)と呼ばれる部品も回転、駆動します。

ローターが1回転するまでに

吸気→圧縮→燃焼→排気

この工程が3回繰り返されます。
よって、ローターが1回転するとエキセントリックシャフトが3回転する仕組みになっています。

レシプロエンジンのようにシリンダーやピストン、バルブ等が必要なく、コンパクトというメリットもあります。

・ハイブリッドエンジン

近年人気のあるハイブリッドエンジン。

低燃費が売りのエンジンで、複数の動力源を搭載しています。

簡単に仕組みを書くと

状況によってエンジンとモーターを使い分けて走行するエンジンです。

一般的には、エンジンとモーターとの組み合わせであり、お互いに補完し合うことで走行時の無駄を省いて、低燃費を実現しているんですね。

エンジンのみだと、発進や低速時に十分な性能を発揮することができずに、無駄にガソリンだけを消費してしまいます。そこで、ハイブリッドエンジンは、エンジンが低速走行時などの不得意な状況ではモーター駆動にして燃費を抑えています。

走行時に発電してモーターを動かす仕組みなので、ガソリンのみで電力も供給できるようになっています。

初代プリウスはトランクに大きなバッテリーが積んであるのをみたことがあります。

・最後に

ほんの一部の紹介でしたが、エンジンの仕組みにちょっとでも興味を持ってもらえたら嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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